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生命と栄養のブログ from 福山大学 生命栄養科学科

ロビンフッド  WHO?  マーガレットちゃん! 

今回の新型インフルエンザに対する各国の対応を見ていると、国際的な協調が比較的うまくいっていると思います。 これは各国政府の対応がよかった事に加え、WHO(世界保健機関、 World Health Organization)のリーダーシップも見逃せません。 特に警戒レベルを急遽レベル4からレベル5に引き上げる決断をしたWHO事務局長(Director-General)のマーガレット・チャン博士(Dr Margaret Chan)は目立ちました。 また日本人であるKeiji Fukuda博士(Director-General - Health Security and Environment)も目立ってましたね。 Fukuda博士が英語でしゃべっているのを聞くと、最初日系アメリカ人かと思いました(東京生まれ)。

ちょっと不謹慎ですが、今回の新型インフルエンザの流行で、あまたある国際機関の中でWHOのプレゼンス(存在感)が際立って高まったと思います。 平和や経済に関する国際機関と異なり、原則として国家や地域間(どこかが儲かるとどこかが損をするとか)、宗教的な対立がなく、インフルエンザの流行拡大阻止はどこの国にとっても重大な関心事です。

チャン博士は香港の中国人で、かつてアジアでトリインフルエンザやSARSが流行した時、香港衛生所長としてその封じ込めに大活躍した人です。 その手腕が認められて現在はWHOの事務局長に抜擢されています。 先日チャン博士は「現代のロビンフット(Robin Hood)になりたい」と発言したことからも、彼女の政治的な手腕や野心が伺われます。 

WHOは今後ますます各国の政治、経済に大きな影響力を及ぼすようになると考えられ、その一挙手一投足に世界が影響されるような存在になっていくのではないかと思います。
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PS “マーガレットちゃん”というかわいらしい響きにかかわらず、気力、決断力、行動力に秀でた人物だそうです。 我が生命栄養科学科にも、そのような女性教員がたくさんおられます。 
by seimei-eiyou | 2009-05-09 15:51 | その他