2011年 09月 13日
WAX
さて、本学で夏休みの終わりの風物詩と言えばワックスがけです。 毎年夏休みの終わりに、一斉に(と言っても、棟ごとに順番に)廊下のワックスがけが行われます。 生命栄養科学科がある18号館は今日でした。
福山大学は、以前いたいくつかの国公立大学に比べるとキャンパスのメンテナンスがきちんとしています。 普段から廊下は比較的きれいなのですが、やはりワックスをかけるとピカピカになり、溶剤の匂いと相俟って、夏休みが終わるんだなとしみじみ感じます。
さて、ワックスとは? 日本語いうとロウ(蝋)のことです。 化学的には、高級脂肪酸と、高級アルコールとのエステルということになります。 この「高級」というのは、値段が高い、ブランド物、希少価値があるということを意味するのではなく、炭化水素の鎖が長いという意味です。 構造式で書けば、ほら、こんな感じ。 長いでしょう。
ちょうど中央にある部分が、エステル結合になります。 エステル結合については、生命栄養科学科の学生全員が理解している(はず)。 エステルだけに、エス(S)字型にしたつもりが、逆でした。 「S」ではなく、どう見ても「2」です。
蝋は、動物や植物、微生物などいろいろな生物によって作られ、それぞれ性質が違います。 これは蝋に含まれる脂肪酸やアルコールなどの成分の違いによるものです。 ミツバチが巣の防水のためにつくる蜜蝋は有名ですね。 ちなみに、蝋人形は生物ではありません。