生命と栄養のブログ from 福山大学 生命栄養科学科


福山大学生命栄養科学科は、平成20年にスタートした全国で唯一の生命工学部に設置された管理栄養士養成施設です。 本ブログでは、生命と健康、そして栄養に関する話題を広く取り上げ、学科の今をお伝えします。
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フードシステムマネージメント実習

今日はエザキン様が、昨日行われた3年生の「フードシステムマネージメント実習」の紹介をするぞ。
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今回は3年生にとって、大量調理の3回目にあたるのだ。 3回目ともなると、人の動きもだいぶスムーズになって、料理の出来も安定してきたな。 
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ちなみに今回の献立は中華。 メニューはご飯、青椒肉絲、もやしのナムル、卵の中華スープ、そしてデザートに杏仁豆腐と、しめて約780kcalだ。 

ここが調理・配膳室。 結構広いのだ。 学生さんはどこだ?
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こちらが配膳カウンターなのだ。 料理もスムーズに配膳されているぞ。
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衛生管理には、もちろん細心の注意が払われているので、オレ様が入り込むスキが無いのだ。
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こちらは2年生のテーブルだ。 後期には自分たちが作る番なので、はしゃいでいる場合ではないぞ。
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こちらは編入生のテーブルだ。 あれあれ、シンちゃんの姿が見えないぞ。
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こちらは1年生のテーブルだ。 まだ大学に入りたてなので、自分たちも将来この実習をするという実感が湧かないだろうな。 光陰矢のごとし、時が経つのはあっという間だ。 特に3年生の前期はバタバタで、息つく暇もないほどの忙しさなのだ。
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こちらは洗い場担当の3年生だ。 縁の下の力持ち的な仕事だな。 力強そうな学生さんが選抜されているぞ。
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ということで、エザキン様の給食実習紹介はこれで終わり!
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by seimei-eiyou | 2010-05-29 12:48 | 実験・実習・授業 | Comments(0)

エザキン

先日の公衆栄養学実習発表会で生まれた1期生(3年次生)のニューアイドル。 おチャメでちょいワルなばい菌『エザキン』がクラスを紹介します。
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これがエザキンです。 なぜエザキンというのか、その生い立ちと由来は謎に包まれています。
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こう見えてもクラスの人気者です。 クラスの仲間はノリがいいです。
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特に、太郎君とは大の仲良しです。
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夜も歯磨きして一緒に寝ます。
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クラスでは、勉強のお手伝いもします。
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これからも登場しますので、ヨロシク! 
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次回は実習の紹介をします。
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by seimei-eiyou | 2010-05-28 13:08 | その他 | Comments(0)

公衆栄養学実習発表会

昨日、木村先生が主催する公衆栄養学実習(3年生)の発表会が行われました。 この発表会は、臨地公衆栄養学実習で福山市や広島県の保健所に出向く方のための準備を兼ねたものです。 

まずクラスは班に分かれ、実際に臨地実習で行うテーマに沿ってシナリオを書き、それに必要な指導媒体や発表原稿などを作成します。 テーマは1歳半と3歳児健診、および食事バランスガイドを使った集団栄養指導です。

出し物は、演劇仕立てあり、エプロンシアターあり、SATシステムを使ったものありと多彩で、それぞれよく工夫されています。  

以下に、いくつかの班を写真で紹介します。 

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こちらは3歳児健診用の人形劇でしょうか。

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こちらはエプロンシアターですね。 これを初めて見たときはびっくりしました。

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質問・コメントする石崎先生(中央左)と、会を仕切る木村先生(左)。

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他の班の発表を聞く参加学生。 レジメを見ながら内容をチェックします。

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発表風景は勝部先生により、ビデオ撮影されます。 反省会などで使用するのでしょうか。

初めてにしては上出来ではないでしょうか(というか、初めて見たアタシはびっくり!)。 学生さんの印象は、「ずいぶん努力したので、達成感がある。」との意見が多かったそうです。 実際に観客がいるといないのでは大違いでしょうが、スタートラインとしては順調な滑り出しだったと思います。 今後臨地公衆栄養学実習に向けて技を磨いてください。
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by seimei-eiyou | 2010-05-27 12:32 | 実験・実習・授業 | Comments(0)

府中産業メッセ 報告B

府中産業メッセ2日目は雨にたたられ、客足は湿りがちでした。 特に屋外のテント村は集客に苦労されたと思います。 そこでテント村のみなさんへのねぎらいを込めて、テント村で開催されていたB級グルメ展についてご紹介させて頂きます(写真は1日目のもの)。

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人が集まるところブランドは生まれ、ブランドは人を集める。
どこかで読んだフレーズです。

横浜、神戸のようなブランド都市は、「あそこに行ったらあれを食べよう!」という強力な名物ブランドを持っています。 横浜、神戸のほかにも、香川のうどん、福岡の屋台、大阪の「粉もん」などがそれにあたります。 そこで各地の地方都市では、名物ブランドの育成に余念がありません。 

さて、ブランドといっても高級ブランドだけでなく、庶民的なブランドもあり、それはいつしかB級ブランドと呼ばれています。 広島県府中市が出自とするとされる府中焼きは、府中市が誇るB級グルメブランドです。 今回の府中産業メッセでは、全国からB級グルメを集めた屋台村が出現しました。

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こちらは富士宮焼きそばの屋台です。 ごらんのように長蛇の列ができていました。 試しに買ってみたところ、麺に特徴がありました。 なんというか、硬いですね。 讃岐うどんのつるつる麺に対する名古屋の味噌煮込みうどんの麺のような対比でしょうか。 

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こちらはテレビでも有名は、鳥取とうふちくわの演奏家です。 屋台の前の演奏が終わると、今度はメインステージで演奏されていました。

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こちらは世羅牛の焼き肉ともつ煮込みです。 肉をガッツリ食いたいという学生さんには好評でした。 もつは美味しかったですね。 

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最後は打ち上げに、学生さん4人と教員3名の計7名で府中市内に府中焼きを食べに行きました。 

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府中焼きは、お肉の代わりにミンチ肉が入っているのが特徴らしいです。 初めて食べた府中焼きは、広島風でもなく、関西風でもなく、ちょっと定義に困りました。

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一方おでんは黒く、味付けはやや甘辛い独特のものでした。 関西、特に京都とはちょっと違います。

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おでんは真っ黒な出汁の中に浮いています。 おでんは澄んで透明な出汁の中に生息するものと思っている私にとっては、少々ショックかも。

文化の伝搬は食べ物の伝搬から、言い換えると、異文化を受け入れるのは、まず食べ物を受け入れることから始まるというポリシーの私にとって、府中産業メッセはいろいろなB級グルメを楽しめる良い機会でした。

最後になりましたが、2日間生命栄養科学科のブースに足をお運び頂いた皆さん、どうもありがとうございました。 楽しんで頂ければ幸いです。 また来年か?
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by seimei-eiyou | 2010-05-24 12:58 | 行事 | Comments(0)

府中産業メッセ 報告1

本日5月22日午前10時。 花火の打ち上げとともに府中産業メッセ2010が華々しく開幕しました。 

生命栄養科学科にとっては初めてのブース出展になります。 隣は工学部電子・ロボット工学科のロボット体験ブース、反対側は福山平成大学のブースでした。 おっと忘れていました。 うちと平成大学の間には、福山大学全体のスペースがあり、メインキャンパスの航空写真や、因島および駅前キャンパスの写真などが掲示されています。 こちらのブースでは、大学要覧や各種報告書がご自由にお持ち帰りいただけます。

広島県府中市は、その名からご想像いただけるようにこの地域の中心都市でした。 今でこそ福山市に中核都市を譲っているものの、歴史と文化の点では府中市に一日の長があります。 産業的にも、家具作りをはじめ、北川鉄工所やヒロボー、リョービなど個性的な企業がたくさんあります。 このような状況を背景に、この府中産業メッセは開催されているのだと思います。 都市の規模の割には来場者が多く、活気にあふれています。 

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さてうちの学科のブースでは、下のほうで紹介したような企画・展示を行いました。 といっても展示の中心は体組成の測定と、その解説が中心です。 今回教員は前面に出ないで、説明は3年生を中心とした学生さんに任せています。 入学時にはどうなるかと思った学生さんも、3年生になると実にしっかりしています。 テキパキと仕事をこなし、知らない人ともにこやかにお話ができます。 大したものだと、ちょっとだけ感心しました(そういう人がお手伝いに来ているという面はありますが)。  

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ブースは予想以上の盛況でした。 データの印刷用紙や解説用紙が無くなってしまい、あわてて補充するという一幕も。 皮下脂肪1 kgの展示は見方によってはちょっとグロテスクで、来場者の関心を引いていました。 皮下脂肪1 kgを燃やすには、丸一日近く走らなければならないんですよ。 
※上の写真の左下に見えるスクランブルエッグのような物が1 kg の皮下脂肪。 もちろん本物ではありません。 模型です。

ブースには様々な人が来られました。 中には、いつもブログを監視されている文書課のMr.GS氏も来られました。 なんでも府中産業メッセに出展したブースの監視もしているとのこと。 Mr.GS氏は体組成測定もされましたので、ご自身の健康管理にも抜かりがありません。 まるで軍事衛星かCIAです(ちなみにMr.GS氏は意外に健康体であることがわかりました)。

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と、色々ありましたが、無事午後5時を迎え、1日目の展示は終了しました。 外に出ると、なんとか天気も一日もったようです。 1日働いた3年生は、疲れを見せずに会場前に展示してあったパトカーに関心を示し、ちゃっかりおまわりさんにパトカーに乗せてもらっていました。 

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無茶なことをしないかと、見ているこちらはヒヤヒヤでした。

さて、あすは学生さんと教員がチェンジして出展します。 またのご来場をお待ちしています。
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次回の府中産業メッセ報告2は、府中焼きを中心としたB級グルメかも。
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by seimei-eiyou | 2010-05-22 09:22 | 行事 | Comments(0)

府中産業メッセ出展

平成22年5月22、23日(土・日)の両日に、府中市の府中市立総合体育館「府中ウッドアリーナ」で開催される「府中産業メッセ」に、我が生命栄養科学科はブースを出展します。 そこでその内容について簡単にご紹介させて頂きます。

1)体組成測定
 大学から体組成計を持ち出し、学科ブースにご来場頂いた皆様の(希望者のみ)体組成を測定します。 体重、BMIはもちろんのこと、体脂肪率、脂肪量、除脂肪量、筋肉量、体水分量、推定骨量、体型判定、部位別筋肉と脂肪の評価、筋肉量左右バランスチェック、脚部筋肉量点数、体脂肪分布などを調べます。 また内臓脂肪レベルや基礎代謝量(エネルギーが燃えやすい体質か燃えにくい体質か)などについても調べ、これからの健康づくりにいかします。

2)お味噌プレゼント
 1)の測定者のうち、抽選で1日10名の方に金光味噌様ご提供の美味しいお味噌を差し上げます。 金光味噌様とのジョイントプロジェクトです。

3)展示「体脂肪1kg、あなたならどう減らす!」
 体脂肪モデル1kgを展示し、そのエネルギー7000kcalに相当する料理のフードモデルを展示します。 また、7000kcalを消費するための運動量をパネル展示します。

4)展示「塩分クイズ」
 お味噌汁1杯に含まれる塩分量をあてるクイズをします。 

開催時間は朝の9時半から夕方5時まで。 
ピンクののぼりが目印です。
週末はぜひ府中へGO!

こちら とか こちら 参照
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by seimei-eiyou | 2010-05-20 20:55 | 行事 | Comments(0)

福山大学生命工学部 第10回公開授業

ライフサイエンスをわかりやすく解説する「福山大学生命工学部公開授業」。 以下に今年度の内容をご紹介します。 本公開授業は2001年に始まり、今年で第10回という節目を迎えることになりました。
 
第10回記念公開授業の副題は「ぼくらはみんな生きている ~生物多様性とくらし~」です。 「生物の多様性」をキーワードに、3回の講演会と1回の「たのしいバイオ実験」を行います。 参加費はもちろん無料! 1回だけでも、全部参加してもOKです。 どなたでも参加できますので、ご興味の方はお気軽にお越しください。

ポスター(pdfファイル)はこちら

▼第1回 6月5日(土) 14:00-16:00 於 (財)備後地域地場産業振興センター
 さかなの不思議な世界         阪本 憲司 (海洋生物科学科・講師)
 ウイスキーの秘密            原口 博行 (生物工学科・教授)

▼第2回 6月19日(土) 14:00-16:00 於 福山大学社会連携研究推進センター
  <生命栄養科学科市民フォーラム 「食と健康のライフサイエンス」との共同開催>
 ライフサイエンスで食の安全を守る  菊田 安至 (生命栄養科学科・教授)
 なぜ食と科学は相性が悪いのか?  岩本 博行 (生命栄養科学科・教授)

▼第3回 7月3日(土) 14:00-16:00 於 (財)井笠地域地場産業振興センター
 南極のペンギンのくらし         渡辺 伸一 (海洋生物科学科・講師)
 極限環境に生きる生物のしくみ     山本 覚  (生物工学科・教授)

▼第4回 7月24日(土) 13:30-16:30 於 福山大学生命工学部
 楽しいバイオ実験(生命工学部) 
  <生命栄養科学科市民フォーラム 「食と健康のライフサイエンス」との共同開催> 
 6テーマ(ガラス細工、DNAを見てみよう、きれいな海草押し葉作り、動物の形の不思議~チリメンモンスター~、
       食事バランスチェックと健康料理の紹介チョコレートの口どけを変えてみよう
  口口口のテーマは定員に達したため、受付を終了しました

定 員: 第1~3回は80 名(当日参加も可)
      第4回は50 名(定員になりしだい締め切らせて頂きます)

申 込: 参加ご希望の方は、電話、FAX、e-mail で下記までお申し込みください。
     福山大学生命工学部事務室
       電話(084)936-2111(代表)または2112 (内線4120)
       FAX(084)936-2023
       e-mail: koukai-life@fubac.fukuyama-u.ac.jp
     ㈶備後地域地場産業振興センター
       電話(084)924-4510 FAX(084)924-4665

ポスター(pdfファイル)はこちら
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by seimei-eiyou | 2010-05-20 16:54 | 行事 | Comments(0)

口蹄疫の続き

昨日は口蹄疫の対策ででいろんな動きがありました。
さて、今回は私が気になった問題点をいくつか。

・埋める場所がないc0166720_10305833.jpg
現在、感染を封じ込められない原因の一つがこれです。
口蹄疫に感染した動物はウイルスを排泄して新たな感染源になることから、急いで殺処分を行い、土に生めるか焼却します。 感染した動物やその死体を遠くまで運ぶことは現実的ではないため、普通は手近なところで土に埋めます。 しかし、畜産農家のすべてが埋設処理に十分な広い敷地を持っているわけではなく、むしろ狭い敷地内にウシやブタをぎっしりと飼っているところがたくさんあります。 こうなると他で土地を探すことになりますが、動物の死体を大量に埋めるのに「どうぞお使い下さい」と言う人はいないでしょう。 公有地も近くになければ埋設場所探しに時間がかかります。 場所が見つかるまで感染した家畜は生かされています。 殺してしまうと腐って処理が大変になるので、殺す直前までそのままです。その間ずっとウイルスを出し続けて、空気感染で病気を広げる可能性があります。

・予防的殺処分
理想を言えば、感染地域のウシやブタを感染の有無に関わらず全部殺処分して埋めてしまうのが最も効果的です。 地域に牛や豚がいなくなれば、感染は自然と収まるはずです。
とても残酷な方法ですが、感染が広がってしまったら結局はもっと多くの家畜を殺すことになります。 しかし、死体を埋める場所を今よりももっとたくさん確保して、処理に当たる人も大量に必要になるので、すぐに実行するのは難しいでしょう。 また、現在の法律では感染がはっきりしない動物を強制処分することは難しく、強く指導することになります。

・ワクチンの使用
今回の感染でワクチンの使用の是非が話題になっています。 ワクチンを使えば、殺処分する家畜の数を当面は減らすことが出来ます。 ただし、ワクチンを使うと“清浄”であるとはみなされなくなります。 “清浄”を回復するには感染が完全に終息し、なおかつワクチンを接種した動物が全部殺処分された後になります。
しかし、ワクチンを予防的殺処分の代わりに使おうとしています。 現状では予防的殺処分が出来ないので、ワクチンを使って感染が広がることを防ごうという考えです。 ただし、ワクチンを使った家畜の肉やミルクは出荷できないので、ワクチンを注射した時点で家畜としての価値を失います。 結局は後から殺処分することになりますが、感染した家畜の処分とタイミングをずらすことができます。 予防的殺処分よりは現実的な方法ですが、農家が家畜を失うことには違いはありません。 今回は、その周囲のまだ感染が出ていない地域の家畜も全部殺処分する方針が出ています。 こちらは、肉として処理した後、安全が確認できたら出荷するそうです。

・清浄性の維持
ところで、清浄性を維持することにどんな意義があるのでしょうか。 もちろん、清浄性を維持しておけば新たな感染を簡単に発見できます。 それ以外に経済的にも大きな意味があります。 清浄国は汚染国からの牛肉や豚肉の輸入を認めません。 これは、日本が汚染国になることで、海外で人気の高い和牛の霜降り肉の輸出が出来なくなります。 逆に、今まで汚染国であることを理由に制限してきた外国からの牛肉や豚肉の輸入を迫られることにもなります。 海外との競争を考えれば、清浄国であることは大きなメリットです。

・人には感染しない?
口蹄疫の人への影響については、多くの新聞に「人には感染しない」と書かれています。 しかし、厳密にはこれは少し問題があります。 “感染”という言葉の定義の話になってしまいますが、WHOは口蹄疫を人獣共通感染症としています。 つまり、広い意味では口蹄疫ウイルスは人に感染することがあります。 ただし、症状は比較的軽いため、ほとんど問題になることはありません。 そのため、ウイルスにより人に危害が及ぶことを“感染”と定義すると、「人には感染しない」ことになります。 いずれにしても、人には直接的な影響はありませんので、風評被害の加害者にならないように注意しましょう。 しかし、人がウイルスを運ぶキャリアとなる可能性があります。 感染地域にむやみに近づくことは避けて下さい。

・補償
強制的にウシやブタを処分するにあたって、これを補償するために税金が使われます。 畜産農家は突如財産を失うので、補償がなければこれからの生活がなりたちません。 実際には、補償があっても畜産業を今後も続けることは容易ではありません。 また、補償がなければ多くの人が困るだけでなく、感染した動物を隠そうとする人が出てくるかもしれません。 そうなると、口蹄疫の撲滅がさらに難しくなります。。

母牛
今回の一連の感染が終息した後は、畜産農家の再建が始まります。 この時、一番大変なのが母牛や母豚の確保になります。 県外から購入すれば数をそろえることは可能でしょう。 しかし、以前と同じ質を保つことは簡単ではありません。 母牛や母豚の数と質を回復するのには何年もかかるでしょう。 また、もともと牛や豚を売っていた県が買う側に回ることで、一時的に家畜の品不足になります。 これは、当然肉の値段にも影響します。

種牛
今回の被害で深刻なのは種畜場でも感染が確認されたことです。 牛の品質は遺伝によるところが大きいので、種牛を失うことは大問題です。 県内の牛の品質を維持するのに最も大事な種牛が失われたら、回復には何十年もかかるかもしれません。 おそらく、これも他県から新たな種牛を導入することになりますが、他県にとっても優秀な種牛は畜産品のブランド力を高めるために必要です。 そのため、どれぐらい優秀な種牛が集まるのかは未知数です。

by KY
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by seimei-eiyou | 2010-05-20 08:54 | サイエンス | Comments(0)

口蹄疫(堅い話です)

c0166720_1117188.jpg前のブログで予告されていた口蹄疫(こうていえき)について。

宮崎県で、日本では10年ぶりとなる口蹄疫が発生しました。この病気は、ウシやブタの四肢の末端(蹄、ひづめ)や口の周囲の水疱性の発疹を主な症状とします。これらの症状はヒトの“手足口病”に似ていて、原因となるウイルスも、共にピコルナウイルス科に属しています。ただし、両者は全く別の病気なのでご注意下さい。
口蹄疫は古くからあった病気で、日本でも100年以上前に流行していました。この病気は、ヒトの“手足口病”と同じように症状は比較的軽く、牛疫や狂牛病のような高い致死性はありません。しかし、感染力が非常に強く、空気感染で広い範囲にウイルスが広がります。記録によると、イギリスからドーバー海峡を越えてフランスまで感染が広がったこともあるそうです。症状は軽くても多くの動物に感染すれば被害は大きくなることから、口蹄疫を撲滅する努力が続けられてきました。日本を含むいくつかの国では、感染した動物を淘汰(殺処分)することで地域の清浄性(病気が存在しないこと)を維持しています。ワクチンは、発病を抑える効果がありますが、ウイルスを撲滅することは出来ません。このあたりの事情は鳥インフルエンザに似ています。
日本では100年ほど前に口蹄疫を撲滅した後は、92年間も清浄国であり続けました。そのため、私が学生の頃は、口蹄疫を直接知っている獣医師はほとんどいませんでした。ところが2000年に宮崎県で口蹄疫が発生しました。海外からワラを輸入した時に一緒にウイルスもやってきたと考えられています。感染症のグローバル化を象徴するような出来事でした。そして、現在も韓国や中国では口蹄疫が流行しているので、日本への侵入が警戒されていた最中に今回の事件です。
2000年の口蹄疫の発生は、92年ぶりのものでしたが、たった3ヶ月程度の短期間に感染を押さえ込むことに成功しました。しかし、今回は発生が公表されてから1ヶ月が経ちますが、終息の様子は全く見られません。同じ宮崎県で何が違っているのでしょうか。初動の立ち遅れが指摘されていますが、今回の口蹄疫の発生を検証した結果はいずれ公表されるでしょう。失敗から学ぶことは多いはずです。

続く

By KY
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by seimei-eiyou | 2010-05-19 08:24 | サイエンス | Comments(0)

週末気になったニュース2

気になるシリーズ第2弾としては、これですね。

学生のリポート、非常勤講師が有料で代行 桃山学院大」
この記事にも考えさせられました。

c0166720_12303444.jpg大学の非常勤講師が、自らのホームページ上で「リポートや宿題を有料で代行請負します」と宣伝し、顧客を募っていたというものです。 同講師は、個人名のHPに「英語の課題・レポートの添削・指導いたします」と記載し、「宿題をする時間のない方、レポート提出に追われている方、代行します」と書き込んでいたそうです。

「学生を食い物にするとは、不届き不埒な教員だ!」ということになりますが、その背景も考えてみたいと思います。

まず現在の学生さんは忙しく、特に私立大学に通う学生さんは家計の学費負担をなるべく減らそうとたくさんバイトをします。 中には遊ぶ金ほしさという方もいるでしょうが、不安定な経済状況の中で、苦労して勉強している学生さんは多いのです。

また今の学生さんはまじめでよく勉強します。 授業の出席率も高く、宿題やレポートもきちんと出そうとします。 これは経済面も含め世相がそうなっているのに加え、教員側も、学生評価を公正・客観的にしないといけないということが影響しているのでしょう。

しかし、事情でレポート作成がどうしてもできない事もあります(体調を崩すとか)。 そんな時に限り、「もし代行請負してもらえるのであれば利用してみたい。」と学生さんが考えても不思議ではありません。

一方教員側から見ると、時間が無いせいでやっつけ仕事になったレポートを手間ヒマかけて1つ1つ添削するよりも、イチから書いてあげた方が楽、それなら実費だけいただこうか、などと思ったのかもしれません。

レポート代行請負は自分の勉強にならないので、もちろん是認するわけではありませんが、こんなニュースから現代学生事情が垣間見えるような気がします。

次回は獣医師であり医学博士である菊田教授による口蹄疫の解説とか・・・
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by seimei-eiyou | 2010-05-18 12:31 | その他 | Comments(0)
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